私たちが差別や抑圧に苦しむ人の生きづらさに向き合うのは思いのほか難しい。差別や抑圧は「私たち」から「誰か」に向けられるものだからである。私たちは常にそのような「誰か」になる可能性をはらみながら、何らかの「私たち」の一員として「私」であるしかない。 本書の眼目は、ハンセン病とともに生きてきたさ...
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私たちが差別や抑圧に苦しむ人の生きづらさに向き合うのは思いのほか難しい。差別や抑圧は「私たち」から「誰か」に向けられるものだからである。私たちは常にそのような「誰か」になる可能性をはらみながら、何らかの「私たち」の一員として「私」であるしかない。 本書の眼目は、ハンセン病とともに生きてきたさ...